先日こんなツイートをしました。
作曲初心者にDTMで何か作るってなった時、真っ先にオススメしないのがオーケストラで、楽器(打ち込み)はギターという結論に至った。
逆にオススメしたいジャンルはチップチューン、R&B
— あべし@夏休みアレンジ祭運営の人 (@nikkyo0627) September 14, 2020
これについてちょこちょこ反響頂いたので改めて書きまとめました。
DTM初心者にオススメできるorできないジャンルと楽器
DTM初心者にオススメする理由
まず最初に僕なりの判断基準について。
初心者がDTMを嫌になる理由で多いのが
頑張って作ったのに期待してたクオリティに届かなかった時 です。
これに関してはいくつか理由があるのですが、多いのはこの3点
初心者がDTMを嫌になる理由3選
・求められるスキル、技術が高過ぎる ・音源、エフェクトが不十分 ・物足りない違和感が何なのか分からない
ここ数年、マンツーマンでDTMレッスンをしてきた身で感じた内容なので結構生々しいです(笑
それに僕も痛感した事が何度もありますヾ(:3ノシヾ)ノシ
そこで、これらを補いつつよく出てくるのジャンルを3項目で判断してまとめました。
それぞれ理由やメリットについても合わせて説明していきますね。
※項目はそれぞれ「難しい>普通>易しい」でレベルを表記していきます。
オススメしない:オーケストラの場合
オーケストラの魅力と言えば、やはり壮大でドラマチックな曲調ですよね。
ド派手にも繊細にも化ける一種の完成形とも言えるジャンルですが、難易度としてはかなり高めと言えます。
理由を項目別で見ていきましょう。
クオリティについて
打ち込みの技術云々より音源のクオリティによって化けやすいです。
具体的に書くとクオリティの高い音源ほど手間が少なく、手軽に相応のクオリティを感じられることができます。逆に付属音源の場合、必要な手間が多くなり、時にはどうしてもクオリティを上げ切れない限界があったりします。
音源は色々ありますが、最近熱いのだとSpitfireとかありますね(僕は持ってませんけど
必要なスキル
基本的な音楽理論はもちろん、その知識を元に大量の楽器で振り分ける必要があり全体を見通せる判断力が必要になります。
全員が同じフレーズを弾くユニゾンは可能ですが、それ以外の各パートらしさを引き出すには相応の経験・センスが必要です。
打ち込みの難易度
上記理由もあって、特に付属音源の場合だと「らしさ」を表現するのに途方もない作業量が必要になります。
逆にこれらを打ち込めるのであれば、安定した曲作りの形を確立してると言えるでしょう。
オススメしない:ギターの打ち込み
ギターと言っても色々な使い方、種類があります。今回はこれら全体を加味して上記の判断をしました。ギターの打ち込みはマジで骨が折れます。
【楽器の種類】 ・アコースティックギター(路上ライブとかでジャカジャカ弾くやつ) ・エレキギター(ライブハウスとかロックでギュイーンとかギャンギャン弾くやつ) 【奏法】 バッキング、ソロ、アルペジオ、メロディetc...
クオリティについて
こちらもオーケストラ同様、実は音源に大きくされます。
むしろオーケストラより振れ幅は大きいです。悲しいですが細かい打ち込み、ベンド処理等行うより1万そこら辺のギター音源を買ってそこそこの打ち込みで作った方がよっぽどそれっぽくなります。
必要なスキル
ギターの場合コード(和音)の積み方が少し独特です。
というのも、6本の弦がコードを弾く時にそれぞれ何の音を弾いているのか一度理解する必要があります。
例えばCメジャーを弾く時は「ドミソ」と弾かずに「ドミソドミ」と積みます。毎回6本全部鳴らしているわけでもありません。
また、これとは別の形のCメジャーも複数あり、ある程度楽器に対する理解が必要と言えます。
打ち込みの難易度
伴奏としてのギターはまだ誤魔化しが効きやすいですが、ギターソロやメロディとして扱う場合はしっかりシミュレーションして再現しないとすぐ嘘臭くなっちゃいます。一番手っ取り早いのはまず自分で弾いてみることか弾ける人に弾いてもらう事です。冗談抜きで。
オススメその1:チップチューン
チップチューンと言えばレトロゲームのようなピコピコした音色が特徴的なジャンルですよね。
実はこのジャンルがDTM初心者にはある意味一番オススメできると僕は思います。
クオリティについて
実はチップチューンはそもそもシンプルな音なんですよね。大きく分けて波形4種類+ノイズ音。
言い換えれば楽器ならではのリアリティ、奏法シミュレーションに求める技術、必要性が他のジャンルに比べて大きく下がります。
これだけでも難易度の低い理由には十分です。
必要なスキル
音楽理論の基本(ダイアトニックコードとKeyの考え方ぐらい)だけでも押さえてたら十分かなと。
強いていうなら、チップチューンらしさを突き詰めたら「3和音+ノイズ」の制限で作ることになります。が、そんなに拘らなくても様になるのがやりやすくて良いと思います。
ちなみにチップチューンはオーケストラと真逆のような立ち位置ですが、基礎力を高めるにはめっちゃオススメです。
打ち込みの難易度
めっちゃ低いです。
先にも書きましたが、リアリティやシミュレーションを突き詰めなくてもある程度形になるジャンルなのでむしろ好きに作った方が面白い曲になりやすいです。
オススメその2:R&B
一見お洒落で難しそうなジャンルと思われがちですが、実はそこまで難しい事をしなくてもそれっぽくする事ができる。そういう意味でオススメできるジャンルです。
何より自分の知識や技術を色んな形で反映させやすく、作り甲斐もある素敵なジャンルだと思います。
クオリティについて
チップチューンに比べるとその人の感性に委ねるところが多いのですが、そもそもループサウンドを基本とした展開が活きるジャンルなのでその点が少し楽な印象です。
逆にループばっかりじゃ嫌だ~という方にはあまり向いてないとも言えます。
必要なスキル
チップチューン同様基本的な音楽理論、その中でも7thコードやテンションを押さえておくと雰囲気がグッと出やすくなります。
また、複雑なフレーズを必要としないのも大きなポイントですね。
打ち込みの難易度
シャッフル(スウィング)という跳ねたリズムの捉え方が重要になるジャンルなのですが、DAWソフト、アプリならクオンタイズの項目に設定変えるだけで跳ねたニュアンスを得ることができたりするので敷居は低いと思います。
最後に
あくまで僕の目線で色々まとめたのですが、もちろん一番は「作りたい物を作る」が大正義です。
曲としてのクオリティに悩んでたり、作るにしても明らかな失敗はしたくないな…
と言った方には特に今回の内容は参考になると思います。
もしご自身の楽曲でもっとクオリティを上げたい!という事であれば、個人でオンラインレッスン等も受け付けてますのでお気軽にお問い合わせ又はメールでご相談くださいヾ(:3ノシヾ)ノシ 教えたり一緒に考えるの大好きなので!!
ではでは〜
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